はんぶんこ│どんな絵本?
今回ご紹介する絵本は「はんぶんこ」です。
はんぶんこという作品名の絵本はいくつかありまして、
本作品の作者はTERUKOさん。
2013年に発行されました。
対象年齢は3〜6歳。
物語は、おひさまが焼いた大きな大きなクッキーをもらったうさぎが主人公。
うさぎにとっては大きすぎるクッキー。
いただきます!と食べようとすると、ドスンドスン!ゾウが現れます。
「美味しそうなクッキーだね。わけておくれよ。」
うさぎは言います。
「大きすぎるクッキーだし、いいよ。はい、はんぶんこ。」
半分になったクッキーを今度こそ食べようとするうさぎ。すると今度はキリンがやってきます。
「いい匂いがするね。私にも分けてちょうだい。」
まだまだ大きいクッキーです。
いいよ。はんぶんこしてあげます。
その後も、食べようとする度に「わけてちょうだい」と動物たちがやってきます。
うさぎはとても優しいので、みんなにはんぶんこしてあげます。
ところが、最後に残ったクッキーはほんの僅か。一口でパクリと食べてしまえるくらい。こんなのじゃお腹いっぱいにならないよ!わんわん泣いてしまいます。
ここでお話が終わると悲しい結末ですよね。
しかし、この絵本には素敵なエンディングが待っています。
わたしは、はじめて読んだとき思わず「素敵!」と声に出しちゃいました。
はんぶんこ│おすすめポイントを3つ紹介
おすすめポイントは次の3つ
- 「他人と分ける」という知育
- 困っている人を助ける教え
- 親の心がキレイになる
1つずつ詳しくご紹介していきます。
「他人と分ける」ことを知る
子どもは、親や周りの大人からさまさまな物を与えられて育っていきます。
与えられるのが当たり前の感覚ですね。
どのご家庭もそうだと思います。
誰かに与える。分ける。という発想はないはずです。
そんな子どもにこの絵本を読み聞かせると、どうなるでしょうか?
自分のクッキーを他人にあげる。というはじめての感覚を覚えるはず。
あげるのはイヤだ!そう思ったとしても無理はありません。
しかし、本作はクッキーだけを分けているんじゃないんです。
「優しさ」も分けてあげている。
そんな学びがある絵本です。
困っていたら助けてあげようという教え
はじめは、ゾウやキリンは美味しそうだね、いい匂いだねと近寄ってきます。
ゾウやキリンは特に困っていません。
しかし、話が進むと、
お腹がすいたよーと泣いている魚の赤ちゃん、
アイスをこぼしてガッカリしているアリさんが登場します。
優しさとクッキーを分けてあげるうさぎ。
この絵本を通して、困っている人がいたら助けてあげないとね。
と我が子へメッセージを伝えることができます。
小さいうちはまだまだお話が難しく、完璧にわかった!とお子さんは理解できないと思います。
しかし、親として伝えてあげたい。もしくは、伝えるべきことの1つなんじゃないかなと思いました。
親の心がキレイになる
エンディングが素敵なんです。
優しさは回り回って自分に返ってくる。戻ってくる。何倍にもなって。
そんな表現になるかなと思います。
クッキーが僅かしか残らず、うさぎの空腹は満たされませんでした。
わんわんと泣いてるうさぎのもとに、クッキーを分けてあげた動物たちがやってきます。
それぞれ、大好きなお菓子やジュースを持って。
はんぶんこしてあげる。そう言うのです。
その優しさでわたしは心がホッコリしました。
そして、お菓子のネーミングもユーモアたっぷりで楽しい気持ちにもなります。
仕事、家事、育児に追われるパパママの癒やしになる1冊ですよ。
はんぶんこ│おすすめしたいパパママ
最後に、「はんぶんこ」をおすすめしたいパパママをお伝えします。
こんなパパママにおすすめ
・優しい心を育みたい
・他人に手を差し伸べる大切さを教えたい
・心が温まる絵本があるなら欲しい
わたしのように、読み終えたあと素敵なお話じゃん!と思わず声に出すパパママはいらっしゃるはず。
我が子の心を育てる絵本として、
親自身も心を浄化する絵本として、
ぜひ手に取ってみてください。
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